文系〜略〜その2 Vistaどうすんべ

というわけで

以下、私的Vista導入チェック。
なんか新しいWindows出てるけど、買うべきだかどうだかわからんよって人向け。

今あるパソコンにVista入れたいんだけど編

下記の条件全て満たすなら、今すぐ導入しる!

  • GUIが使いたくて、その為だけに3万以上の出費が出来る人なら買い

新しいグラフィックユーザーインターフェースは、確かに綺麗です。
でもその綺麗さを堪能しつつ、今まで通りに作業するためには、3Dグラフィックアクセラレーターという装置をパソコンに追加しなければいけません。
ゲームなどで3D画面を処理するのを、補助する装置です。
なので、メーカー製パソコンなどでも「ゲーマー向け」と称される物以外には、搭載されていないのが普通です。
Vistaを堪能するには、現在3万円近くするグラフィックアクセラレーターが必要です。
この装置は、VGA、あるいはPCIeと呼ばれるスロットに差し込んで使用します。
PCIeの方が新しい規格で、現在の主流です。AGPは一世代前の規格になります。基本的に、一つのパソコンにはAGPとPCIeどちらかしかついていません。
ところが、メーカー製のオフィスユース向けパソコンの場合、そもそも3Dゲームをやることが想定外なので、このAGPないしPCIeというスロットがついてないことが多々あるので注意してください。
また3万円近くするグラフィックアクセラレーターを挿しても、3Dゲームなどをしないのであれば、その性能が活かされることはありません。
基本的に3Dグラフィックアクセラレーターなので、ゲームのような3D画面を処理するのをサポートするだけの装置です。3D画面を映す以外は、何も早くなりません。
さらに、Vistaの特色の一つであるDirectX10に正式対応しているような3Dグラフィックアクセラレーターとなると、6万円以上になります。
つまり
1.あなたのパソコンにAGPないしPCIeスロットがあって
2.かつそこに3万円近くするグラフィックアクセラレーターを購入して挿すことが出来て
3.さらにOSの綺麗なGUIがまともに動く以外、3Dゲームなどをやらないなら何の恩恵も受けられない
という3点に納得した上で、導入をご検討ください。
あとメモリも1Gは必要なんで増設してください。

  • 所有ソフトが全てVista対応済

当たり前のことですが、新OSが出た時は、これまでのソフトが動かないといったこともあります。
Vistaは、出たばかりという点を差し引いても、その要求スペックの高さなども一因となり、既存ソフトのVistaでの不具合発生報告が多いです。
今使用しているソフトがVistaでもきちんと動くことを確認してから導入しましょう。

  • 所有ハードが全てVista対応

これも当たり前のことですが、新OSが出た時は、これまでのOSで動いていた機器が動かないといったこともあります。
パソコンでマウスやキーボード、DVDドライブなどを使うには、『ドライバ』というソフトが必要です。
(ただ最近のWindowsでは、ユーザーが一々ドライバを入れなくても、勝手にWindowsの方でドライバを用意して使えるようにしてくれるケースが多いです)
Vistaは出たばかりなので、Vista用のドライバが出揃ってはいません。
例えばあなたが今DVD鑑賞するために使っているDVDドライブも、Vistaでは認識されないということもあります。
ですがドライバ関係は、時間がたてば対応していくのがこれまでの流れなので、現在対応していなかったからといって、杞憂することはあまりありません。
(あまりにマイナーなメーカーのマイナーな製品だと、対応されないまま終わったりもします)
とりあえず導入するのは諦めて、それなりにこなれて時期が来たら導入しましょう。

なら面倒だからメーカーPC新しくしようかな編

悪いことは言わないから、Vistaが落ち着くまで待ちましょう。
富士通NECなど各メーカーのVista搭載マシンを見ても、HomePremiumを搭載しているにも関わらず、前述の3Dグラフィックアクセラレーターを搭載していない機種ばかりです。
また搭載していたとしても、性能の低い3Dグラフィックアクセラレーターばかりで、それでは最新のCore2DuoといったCPUを搭載していても、新GUIを快適に使用することは難しいです。
Vistaの新GUIを快適に動作させるには、
http://ja.wikipedia.org/wiki/GeForce#GeForce_7_Series
ここでGeForce 6600以下に書かれているようなグラフィックアクセラレーターが必要です(その中でも、7100のようなローエンド向け製品だと厳しいと思われる)。
さらに、VistaでサポートされるDirectX10に対応しているのは、現在のところ実勢価格では6万円前後の、Geforce8800GTSなどになります。
またWindowsXPで512MB〜1GB程度のメモリで快適に動作していたソフトを、同じように動かすには、Vistaの場合最低1G、出来れば2Gは必要と言われていますが、メモリを2G積んだメーカー製Vistaパソコン自体が、少数です。

Vista発売直前に販売されていた、WindowsXPを積んだメーカー製パソコンでは、メモリ512MB、グラフィックアクセラレーターはチップセット統合(グラフィックアクセラレーターを別途用意していない)というのが主流でした。
これでも、ワードやエクセルは(CPU次第ですが)まともに動きます。
ところが、同スペックのマシンでVistaの新GUIを使用しつつ、同じことをやろうとしたら、泣くハメになるようです。

かつてWindowsXPが発売された時、「ビジネスユースで、ワード・エクセルを使うだけでも、メモリは512MB程度あった方が良い」というのは周知の事実でした。ですが、実際にはそれに満たない256MB程度しかメモリを積まないメーカー製パソコンが大量に販売されました。
結果、重い思いをしながら泣く泣く使用し続けるユーザーが大量発生しました。

仮に今、メーカー製の主流パソコンを購入しても、Vistaの新GUIを快適に使用することは難しいでしょう。
快適に操作する為には、Basicモードにし、今までのWindowsXPや2000の画面と変わらない操作になります。
(ただしそれでもXPより要求スペックは高くなります)
GUIを快適に使用するためには、やりもしない3Dゲームを想定した3Dゲーマー向けのハイスペックハイコストパソコンを購入する必要があります。
実際には3Dゲームなどやらなくても!


そうです。
3Dゲームをプレイしないのに、Vistaを快適に動かす為に非常に高価なパソコンを購入するというのは、初代プレイステーションのソフトしかプレイしないのに、プレイステーション3を購入するようなものなのです。

Vistaの新GUIにそれだけの価値があるのか?
それを検討した上で、それだけの投資が出来る人だけ購入するようにしましょう。

じゃぁもうVistaいいや

GUIであるAeroを快適に使用するには、3Dゲームをプレイするようなスペックが要求され、その環境を整えるにはかなりの投資が必要となるVista
OSとは、その上でアプリケーションを動かす為のソフトであり、OSを動かすこと自体がパソコンの目的ではありません。
パソコンを使う中で、OSを動かすこと自体が最もスペックを必要とするなど、本末転倒です。
なら、Vistaはもう無視して導入しなくて良いのか?
そう決め付けるには早急です。
確かに、「今」Vistaを導入することはあまりお勧めできません。
ですが、AeroではなくBasicモードでの使用、メモリ価格の低下によるメーカー製パソコンのメモリ搭載量の増加、ドライバや対応ソフトの充実で、Vistaには十分のポテンシャルがあるのではないでしょうか。
かつてWindowsXPが発売された頃、新GUIのlunaは(当時発売されたメーカー製パソコンで使用するには)重く、Windows2000と比較して、同程度のスペックのパソコンで同じことをやっているのに、WindowsXPの方が重くて使いづらいということがありました。
ですが、パソコンの性能のアップで、今発売されているようなパソコンでは、殆どそういったことはないようです。
WindowsVistaも、そういった意味ではこれからのOSなのではないでしょうか。

でも

Aero使わないなら、Vistaにする一般ユーザーにわかりやすいメリットって何? セキュリティと検索?

結びに

自分で書いてみると、自分自身よくわかってない部分があることがよくわかる。