テレビって偉いのけ?

現在一番の影響力を持っているメディアは、(統計的にみると)間違いなくテレビである。
2005年のHNKの国民生活時間調査によると、平日テレビを見る人は、約90%。
しかも、平均で3時間27分の視聴。


ラジオを聞く人は約15%(完全にラジオスターは死んでいる)。
平均23分。


新聞を読む人は44%(ちなみに1995年は52%。新聞も失墜気味である)。
平均21分。
なんだ、まだ新聞って結構読まれてるんじゃん、と思うが、とんでもない。
10代、20代の平均時間はそれぞれ、2分と6分である。5分前後で読んでるのは、せいぜいテレビ欄と四コマ漫画程度だろう。
ちなみに30代でも10分である。10分では新聞の大見出しをなぞる程度か。
実は読まれているようで読まれていないのが新聞である。


そして、雑誌、マンガ、本を読むのは18%。
この調査、前回までは「雑誌、マンガ」と「本」を区別していたのだが、もうどうにもこうにも本を読む割合が低下し続けていたので、目出度く雑誌、マンガと併合された。
2000年版の、「本」を読む割合でみると、12%しかいない。
どう考えても低下傾向にあるので、これより上がっているとは思えないわけで。


というわけで、テレビは偉いのである。
新聞の倍以上の影響力があるばかりか、本ごときの10倍近い影響力があるのだ。
本を読んでる奴なんて、クラスに二人か三人いればいい方のニッチな趣味であり、「読書していると偉い」なんてのは、学校教育で「本を読みなさい」と教えられた名残か、あるいは教養主義の頭の固いオッサンに洗脳されているかの、どちらかなのである。
まず現実を認めましょう。


「本を読んでいる奴なんて日本人の1割程度の、マイノリティである。別に偉くも何ともない」
「民主国家において数は正義であり、テレビを見る人間が偉いのであり、本を読む奴なんてのはただのバカ