こりゃもう会うしかないのかね。いや、会っても無理か。

世の中の、別に怒ってないのに「怒ってる?」って聞かれて、「怒ってないよ」「怒ってるじゃん」「いや怒ってないって」のやり取りが鬱陶しくて、本当に怒ってなかったのに最後には怒ってる皆さんこんばんは。
人の思い込みとかそういうのは、本質的には変えられないもので、よく言われるようにまさに人は「自分の聞きたい言葉だけを聞き、見たいものだけを見る」わけですが、それでも毎度毎度、「決めつけられ」た感じになると、ウンザリしてしまうものです。


別にマイノリティであることを声高に主張したり、逆特権階級みたいには思っていないけれども、マイノリティであればあるほど、こういった「決めつけられ」が頻繁に起こるのではないでしょうか?

以下、怒りの捌け口としての愚痴

注:フィクションだったりフィクションじゃなかったりします。

例1

「結婚しないの?」
「一生独身のつもり。色々考えたら独身の方が楽しそうだし」
「いやいや、今は良くても四十過ぎるとキツくなって結婚したくなるよ」
「それはよく聞くけど、四十過ぎて結婚したくなると仮定しても、四十まで結婚生活送ること自体が耐えられないわ」
「またまた、そんなこと言っちゃって。本当は結婚したいんじゃないの?」
(この、「本当は結婚したいんじゃないの?」には、暗に「本当は結婚したいけど出来ないから、合理化して自己防衛してるんじゃないの?」という含みが往々にしてある)
「いや、ホントにしたくないんだけど」
「またまたぁw」
(この「またまたぁw」にも「またまたぁw『したくない』じゃなくて『出来ない』んでしょw本当はしたいんでしょw」という含みがある)


もうこうなるとドツボで、「ムキー! 何度もしたくねーって言ってんだろ! 決めつけてんじゃねぇよ!」となるか、「ああこの人には言っても無駄だ」と諦めるしかないわけです。
で、前者の場合、「ムキー!」となってる様を取り上げて「ほら怒るってことはやっぱ本当はしたいんじゃんw」となるという。

例2

「休日何してるの?」
「寝てるか家でダラダラしてるか、一人でチャリで出かけてるかかな」
「え、そんだけ? 友達と遊んだりしないの?」
「たまにはするけど、一人の方が楽だし、毎週のように人と遊んでると疲れちゃうしね*1
「それって寂しくない?」
「いや、別に。寂しくなったら、その時に友達と遊べばいいし」
「えー、絶対寂しいよ。平日も遊ばないの?」
「家帰って寝るだけだね。寝るの好きだし。一人っ子だから一人で平気なのかもね(ダメだこれ以上話してもわかって貰えないわ)」


で終了。

例3

「あーもう! はてなのホットエントリにオフレポがあると鬱陶しい! せめて一目でオフレポとわかるようなタイトルつけてよ!」
「ぷぷぷ、けまらしいですかw 要は勇気がないんでしょ? メール一本の勇気。ワンクリックの勇気。ですよ」
「いや別にオフしたいなんて思ってないよ。金かかるし、遠くへ行くの面倒だし。そもそも近所にフツーに友達いるし」
「またまたまたまたぁwww 強がるのやめて、素直になろうぜ? な?」
「いや強がってないって」
「いーや、強がってるねッ! なぜならッ! 本当にけまらしくないならッ! 君はッ、ホットエントリにオフレポがあってもッ! 何とも思わないはずだッッッ!!!」
「う……確かに、そうかも知れねーぜ。だけど、鬱陶しいのはオフレポだけじゃねぇ。要は自分の興味ない、自分と関係ないエントリが入ってるのが鬱陶しいんだぜ。その中でオフレポは特に意味がない(自分にとって)からウゼーんだ」
「いいかい? 『逆に考える』んだ。『オフレポ書かれちゃってもいいさ』と。『どうせ関係ないんだから、好きにやってればいいさ』と」
「いやそういう話じゃないんスよ。そりゃ皆さんが楽しむのは自由だし、勝手にオフやったりしてキャッキャすればいいじゃないスか。まぁでもね、自分が全く面白いと思わない、自分と関係ないオフレポに身内ブクマが沢山付いてるの見ると、『ウゼー』『中身ねーのにブクマついて鬱陶しい』と思いますよ」
「だから、要は勇気がないんでしょ? 羨ましいんでしょ?」
「いやさぁ……なんつーか、ネットって相手の詳細スペックがわからなくてもコミュニケーション取れたり、リアルにあるような人間関係のしがらみにあまり縛られず発言出来たりするっていうメリットもあるじゃん。それってネットの特性の一つじゃん。で、俺はそういう特性が好きなんですよ。相手の立場とか背格好といったフィルター通さずに、発言のみを純粋に見られる場って少ないからね。でさ、オフ充してると、やっぱそうはいかないと思うのよ。実際に会っちゃったり、仲良くなっちゃったりすると、しがらみが発生するじゃん。それはもう否定出来ない事実じゃん。やっぱ人間、知らない人の発言はノンフィルターで読めるけど、知ってる人のだと『あーあの人のだ』って先入観抱いちゃうじゃん。でさ、やっぱりそういうのって――(以下略)
(ああ俺なにこんなに必死になって言ってるんだろ……。っていうかこうやって強く主張すればするほど『羨ましいからって、必死だなw』と思われるだけだな。っていうか例に挙げた中でこの例3が一番長い辺り、もうホントに必死だな。ドツボだわ……)」

例4

「僕非モテだけど、別に非モテでいいじゃん。モテたい? そりゃモテないよりはモテた方がいいけど、一生独身、彼女無しとかでもそれなりに楽しく生きられるよ」
「またまたまたまたまタマタマタwwwww ブサ男、自己肯定に必死だなwwww」
「いや、自己肯定とかじゃなくてさ、真面目な話、これだけ娯楽がある現代、恋愛にリソースつぎ込んだ場合のリータン考えると、恋愛関連の努力を一切捨てるってのもアリだと思うんだけど」
理論武装来たー! 理論武装来たよコレwww!! モテない苦しみを理論武装で誤魔化すッ! そこにシビレル、あこがれるぅ!」
「いやいやいや、違うって。ステレオタイプなモテイメージしか持ってなくて恐縮だけど、誰もがサーフィンやったりスノボやったりするわけじゃないじゃん。それなりに金もかかるし。で、サーフィンやらスノボやるのにかかる金とか時間考えたら、『じゃぁ、海も山も行かないで家でゲームしてた方がいいや』って思うのは、全然おかしなことじゃないでしょ?」
「それってつまり、『本当は恋愛したいけど、出来ないから我慢します』ってことですかw」
「まぁそう取られちゃうかも知れないけれど、そりゃ『苦労してまで大金稼ぎたくありません。現状の稼ぎで十分です』って状況でも、『1000万円、何の対価もなしにあげる』って言われたらとりあえず貰うでしょ。それと一緒だよ」
「じゃぁやっぱり、恋愛自体はしたいんですね」
「そりゃ、恋愛に限らず、どんな娯楽だって無償で楽しみだけを享受出来るなら、やりますわ」
「結論:非モテも恋愛はしたい。でも出来ないから悔しくてギャーギャー言ってるだけwww」
「いやだから違うって。実際恋愛したらお金はともかく時間取られたりするわけで、そういうデメリットとメリットを天秤にかけるのは恋愛に限らず生きていく以上あらゆるシーンで――(あーもうやっぱ無理だな)」

スマートな対処法か。徹底抗戦か。

最もスマートな対処法は、早々に「あ、言っても無駄だわ」と見切りをつけることなわけですが、中々どうして、「ちゃんとわかって貰いたい」とか思ってたり自己主張の激しい僕みたいな人間は、結局口から唾を飛ばすまで白熱してしまい、最終的に「やっぱ必死だなw」で終わることが多いわけで。
上に挙げた例はあくまで例で、一部個人を揶揄するような書き方もしてますが、「わかって貰えない」からといって、「わからない・理解しない」奴が悪いと言うつもりはありません。
なぜなら、こういった「他人に対する決めつけ」は誰だって行っていることであり、僕自身も「うわー、ゲームの発売日に並ぶ奴とかホント馬鹿だなー」とか「仕事でパソコン使ってるのに、その仕事道具に拘らない奴って生産性上げる気無いんでしょ」とか「お前それ本気でヴィトンの財布カッコイイと思ってるの? 単に周りがイイって言ってるからイイかどうかもわからないで使ってるだけでしょ」とか、人並み以上の偏見で人を見てます。


で、こういう決めつけに対して、一番良いのは既に述べたように、早々に見切りをつけることなわけですが、それでは問題の解決にはならず、永久に「あいつは○○だから××と言ってるだけ」と思われてしまうわけです。
かといって、徹底抗戦して主張すればするほど、やはり「あいつは○○だから××と言ってるだけなんだ。だってこんなに必死だしw」となるわけで。

一発解決。前提崩し。

一発でこれらの偏見を打ち砕くのは、たとえば「どうせモテ無いから結婚しないんでしょ」と言われたら、実はモテモテだったという事実を出したり、「友達いないからけまらしいんでしょ」と言われたら実は休日は仲間と渋谷のクラブで毎週オールしてましたみたいな*2、「前提条件を崩す事実」を突きつければいいだけなんですが、これは僕の主義とは反するわけです。
なぜなら、たとえば「結婚しないつもり」という主張は、本人がモテるモテないに関わらず成り立つ理屈なわけで、そこで「俺はモテるから負け惜しみじゃないけど」と前置きした上での説得力というのは、僕が最も嫌うタイプの説得力の一つなわけで。
(例:「僕は会社を経営したことがあるから言えるけど〜」や「お前は実際にやったことないんだから言えないだろ」といったタイプの話)


元一流選手の野球監督『だから』彼の戦術は正しい。
素人の野球監督『だから』彼の戦術は間違っている。


そういう根拠って、根拠じゃねーだろ、と。
要するに主張の中身だけを純粋に判断出来ないから、主張する「人間」を見て、主張の内容とは関係ないところで判断するという、愚民万歳な感じの根拠なわけで*3
まぁ、この慌ただしい現代社会、一々誰かの主張の中身を読んで、自己判断するなんて暇なことをやってられるわけないから、「言ってる人は偉い人か」「どこで言ったか」「それに対し周りはなんて言ってるか」とかの、上辺だけ見て正しいかどうか判断せざるを得ないんだろうけれど。実際僕もそうするし。ニセ科学だろうと偉い教授がテレビで言って、マスコミがそれを持ち上げればみんな信じるように。
ただ、最低限、「そうした上辺での判断は、中身を見ての判断ではない」という事実だけは自覚して置いて欲しいし、そうありたいなぁ。って話が逸れてるな。


まぁそういうわけで、僕が非モテやらオフやらなんやらについて発言やら主張をした際に、「異性と付き合ったことがない奴にはわからないよw」とか「童貞妄想乙w」とか「オフやったことないからわからないんでしょw」って反応が返ってくると、物凄くゲンナリするわけです。
同じ否定するにしても、根拠を示せよ、こっちの主張を読んだ上で間違ってる点を指摘してくれよ、と。
それを「いや付き合ったことあるし」「童貞じゃないし」「オフやったことあるし」とか一々否定しても、全く意味がないというか、少なくとも最初の発言やら主張を補足する要素にはならない。


僕が、「地球は丸い」と言ったら(それが正しいとして)、僕が宇宙飛行士だろうと、小学生だろうと、ホームレスだろうと、実は17歳の女子高生だったとしても、それが正しいという事実は、揺るがないわけで。
もちろん、宇宙から実際に地球を見たことのある人の言う言葉や、100歳越えた老人や、普段テレビでオッパッピーって言ってる人など、発言する人によって、言葉の「重み」みたいな物は変わる。
でも、それは「正しいか否か」の後に来ることであり、その「重み」をどう感じるかは人それぞれで、共通化共有も出来ない部分だ。


絵を描けない人が、漫画の技法について語っていたとして、それが正しければその人は漫画評論家にだってなれる。それに対し「絵が描けないくせに絵を語っても説得力ねーよw」と否定するのは、ナンセンスだ。説得力がないのは、その否定自体である。
体に障害があって運動できない人だったとしても、誰よりもサッカーについて学べば、誰よりも優れた監督・戦術家になるかも知れない。
ナポレオンが戦術について語ったとして、それに対し、「でもお前、俺より喧嘩弱いじゃんw 説得力ねーよw」と言うのと同じくらいに、アホな発言である*4

毎回のことだけど。路線補正。

書きながら考えて、考えながら書いてるから、エントリが長くなればなるほど、途中から当初の予定と違う話になる。
当初は別に、「発言内容よりも、発言者の立場やらなんやらで発言自体を判断することはダメ」なんてことを主張するつもりはなかった。


というわけで、当初の予定へ路線変更。
まぁ、いくらこうやって主張したところで、例で挙げたようにこの主張自体が逆効果で、ドツボにハマってしまうわけである。


ネットで僕がいくら、「結婚する気ないし」「恋愛にそれほど労力かけるつもりないし」「ブロガーでのオフとか興味ないし」とか言っても、一部の人には信じて貰えないんだろうな、と。
まぁそれはそれで別にいいんだけど、「けまらしいんじゃないし、人と会う勇気がないわけでもないよ」ってこと位は、もっともっと表明してもいいんじゃないかな、と思った。全国の「別にけまらしいんじゃないからね!」同盟のみんなを代表して、ってわけでもないけれど。


で、だったら、いっそ会ってしまえばいいのかな、と。ここで言っても届かないし、会うしかねーのかな、と。まぁ会っても変わらないものは変わらないけど。


というわけで、id:takerunbaこと、タケルンバ卿が最もウェルカムな香りがしたので、(参考:おいでよ!タケルンバの森 - タケルンバ卿日記タケルンバ卿次第ですが、会って話して来ようと思います。
勢いで。

以下私信だけどあえて公開

但し、ひとつだけ条件な。
自分と自分以外を楽しませよう!

これができない人は困る。楽しくできない人はイヤだ。楽しもうとする人とは遊んでて楽しい。大歓迎。

これは話題とかテンションの問題じゃなくて、意思の問題。そういう意思があるかどうか。「楽しませろ!」なんてお客さん意識だと困るし、「どれどれ、ちょっとどんなヤツか見てやるか」みたいな値踏みされるのも困る。それこそ、対等な関係できゃっふきゃっふできればいいんじゃないですかね。楽しく行こうぜ、楽しく。

と、おいでよ!タケルンバの森 - タケルンバ卿日記にあるので、ひょっとしたら断られるかも知れない。


誤解なきよう言っておくと、僕が楽しむつもりはある。
別に「イヤな奴にあって、文句言いまくってやる!」なんてつもりではない*5
単純に、意見に相違ある人と会って意見交換したら楽しいだろうなー位のつもりなんだが、タケルンバ卿を楽しませるつもりも、自信もない。
ですので、無駄な時間でしかないと思われたら、バッサリ断って下さい。別に断られて当然だと思うし、その事で責めるつもりも一切ありません。

というわけで、メールします。

*1:余談だけど、俺は人と会ってる時とそうじゃない時で極端に振るまいが変わるので、人といると疲れるんです。まぁこれは俺以外もそうだろうけど。

*2:我ながら稚拙な例だなぁ

*3:例3で挙げた話と被るけれど、ネットではホームレスが述べた経済論も、大学教授が述べた経済論も、等しく同じ物としてその主張の『中身』だけを見て判断出来るから、素晴らしい場だと思っている。現実には中々そんな場はない。やはり発言者が『誰』であるかとかに、僕らは相当左右されてしまう

*4:もちろん、発言内容が間違っているとしたら、それに対する否定は大いにするべきだし、結構なことだと思う。要は論拠の問題

*5:そもそも、僕が頻繁にオフ充と呼ばれるようなはてなーに言及するのは、僕自身が彼らのダイアリーの愛読者だったりして、『あークソッ! いつもは面白い記事なのに、今回の更新楽しみにして行ったらオフレポかよッ! 興味ねーよ!』という私怨からである。僕の数少ない楽しみのネットサーフィンで、RSSリーダーに新着あってワクワクしながらクリックして読みに行った時、知らない人と会って酒呑んだ話だったりした時の、ガッカリ感といったら……。オフ充っぽいid:manameさんとかに言及しないのは、単に彼が頻繁にオフしていても、オフレポメインで更新ってことがほとんど無いから気にならないだけ