ワイン

コンビニに買い物に行ったついでに、何をどう血迷ったのかワインを買って帰ってきた。
ワインについては漫画『ソムリエ』を読んだ程度で、別に好きじゃないし、こだわりも何もないが、多分夕飯用に作った茄子のケチャップ炒め的なイタリアンっぽい食べ物が家に残っていたのが原因なのだろう。
あるいは久しぶりに昼まで寝たから、気分が良くなっていたのかもしれない。


高いワインなんてどうせ買えないので、ソムリエを読んで得た知識は何も役に立たない。
せいぜい、好きなワインを好きなように楽しめればそれでいいのだということを知った程度で。
というわけで、ハーフボトルで500円未満の、料理酒にしかなりそうにない白ワインを購入して帰宅。


意気揚々と茄子のケチャップ炒めを暖めなおし、ちょっとバジルを振りかけたりなんかしちゃって、ついでにタマネギとパスタと鷹の爪とニンニクとベーコンが余っていたので、適当にパスタもこしらえて、さぁいざ宴の時。
冷蔵庫で冷やしておいたワインを手にした瞬間、愕然とした。


ワインってのは、大抵コルク栓で封されている。
一人暮らしの男の家には、缶切りもコルク抜きもない。


結局15分ほど、安全ピンやら画鋲やら箸やらを武器にコルクと格闘して、ようやく開けられた。


なんのことはない、ただそれだけの話。